イオンによるツルハホールディングスの公開買い付けに、個人投資家はどう動く・・・？？

2025年12月現在、イオンによるツルハホールディングス（3391）の公開買い付け（TOB）が実施されていますね。野村證券以外の証券会社（SBI証券、楽天証券、マネックス証券など）で株を保有している場合、主に3つの選択肢があります。

今回のTOBは、これまでのMBO（経営陣による買収）などとは異なり、**「上場は維持される」**という点が非常に重要なポイントです。

1. 公開買い付け（TOB）に応募したい場合

TOB価格（1株 2,900円）で確実に売りたい場合は、手続きが必要です。

必要なこと: 保有している株を、現在の証券会社から**野村證券の口座へ「移管（振り替え）」**する必要があります。
注意点: * 野村證券に口座がない場合は、まず口座開設が必要です。
- 移管手続きには通常1〜2週間ほど時間がかかります。今回の買い付け期間は2026年1月6日までですので、期限に余裕を持って動く必要があります。
- 今回は「買い付け予定数に上限（約9.52%分）」があるため、応募が殺到した場合は「あん分比例」となり、出した株の一部しか買い取ってもらえない可能性があります。

2. 市場（株価ボード）で売却する場合

一番手っ取り早く、手間がかからない方法です。

内容: 現在お使いの証券会社で、通常通り「売り注文」を出すだけです。
メリット: TOB期間中の株価は、買い付け価格（2,900円）の少し下あたりで安定して推移することが多いため、移管の手間や手数料を考えれば、市場で売る方が効率的な場合もあります。
デメリット: 市場価格がTOB価格（2,900円）をわずかに下回ることが多いため、数円〜数十円ほど安くなる可能性があります。

3. そのまま保有し続ける場合

今回のツルハのケースでは、TOB成立後も上場廃止にはなりません。

内容: 何も手続きをせず、そのまま持ち続けることができます。
結果: TOB終了後も、引き続きツルハの株主として配当金や株主優待を受け取ることが可能です（制度に変更がなければ）。
注意点: イオンの子会社（連結子会社）となることで、今後の経営方針や株価の動きが変わる可能性がある点は留意しておく必要があります。

まとめ：どうするのがベスト？

希望	推奨アクション
1円でも高く、2,900円で売りたい	野村證券へ移管してTOBに応募する（ただし全額売れないリスクあり）
面倒な手続きをせず、すぐに現金化したい	今の証券会社で市場売却する
ツルハを応援し続けたい・優待が欲しい	そのまま保有し続ける（何もしなくてOK）

補足: 2025年12月1日にウエルシアHDとの経営統合も完了しており、新生ツルハグループとしての動きが加速しています。今回のTOB価格（2,900円）は、以前発表されていた予定価格（2,280円）から大幅に引き上げられたものですので、現在の利益状況と照らし合わせて判断されるのが良いかと思います。

個人的には３．そのまま保有が多いのではないかと思います。